6月26日、新居地域センターで公演された「第37回湖西歌舞伎発表会」の様子を
お伝えしてます。
本日最後の演目は「絵本太功記 十段目 尼ヶ崎庵室の場」
江戸時代の読本の『絵本太閤記』などから戯曲化されたもの。
明智光秀(武智光秀)の謀反から織田信長(尾田春長)が討死し、羽柴秀吉
(真柴久吉)が光秀を討つまでの十三日間(六月一日から十三日)を一日一段と
して順序立てて十三段に分けて脚色している。
通称「太十」と呼ばれるのは十段目、「尼ヶ崎の段」です。
武智光秀は、謀叛を起こし主君小田春永を本能寺に討ちます。
しかし、光秀の母皐月は、その不義を責め、家を出て尼ケ崎に閑居します。
尼ヶ崎の閑居に住む武智十兵衛光秀の母・皐月のところへ、光秀の妻・操が光秀の
一子・武智十次郎光義の許嫁・初菊を連れて来ていた。
十次郎も出陣の許しを願い、祖母の皐月に会いに来ます。
皐月と操は出陣する孫の十次郎のために、許嫁の初菊と結婚式をあげさせ、祝言
と初陣の杯を交わします。
十次郎は許嫁の初菊と尽きぬ名残を惜しんで祝言の盃を交わし、討ち死にの覚悟
で出陣する。
お話は、後編へ続きます。
※取材協力:湖西歌舞伎保存会