本興寺・中門
鷲津駅近くの湖西市の名刹、本興寺。
春の風物詩、山道の桜並木の景色は終わりましたが、花のお寺は青もみじや色鮮や
かな季節を感じる草花が咲いてます。
大書院玄関に通ずるこの門は「中門」と呼ばれ、朱塗りの門である事から「朱門」
といわれています。
旧来、貞享3年(1686)2月、17世日観代再建とされているが、この度の保存修理
を行った門は肘木に墨書きが発見され、その後、宝永4年(1707)の津波・地震、
小富士(現宝永山)の噴火による被災後、宝永5年8月より、正徳元年(1711)
11月完工を見たもので19世日芳、20世逞代による建立と判明いたしました。
もとは客殿の正面に建てられていましたが、現在地に移されたのは天保12年
(1841)31世日融代でありました。
形式は薬医門、切妻屋根と称され江戸時代に寺院の門として多く用いられました。
令和2年(2020)市指定文化財として解体保存修理が行われました。
山号の大悲院は当山の院号であります。
昭和7年(1932)北原白秋が当山に来寺され、「夕早き庫裏のはひりは日たむろと
築地めぐらし朱き中門」を遺されてされてます。
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