2023年06月29日
外題「菅原伝授手習鑑 松王下屋敷の場」

6月25日、新居地域センターで開催された「第42回湖西歌舞伎定期公演」の様子を
お伝えしてます。
最初の演目は、外題「菅原伝授手習鑑 松王下屋敷」の場です。
「松王下屋敷の場」は、政争相手の菅原道真を告げ口によって流罪にさせた藤原
時平が、道真の子までを捜し出し殺そうとしたことから、わが子を身代わりに
しようと苦悩する夫婦らの物語です。

平安時代、菅丞相菅原道真の旧臣武部源蔵は、道真の遺児菅秀才をかくまっている
が、ついに左大臣藤原時平に露見、首を打つことになる。
時平の讒言によって道真は九州・大宰府へ流される。

源蔵は自身で開いている寺子屋の門下生の首を代わりにと考えるが、田舎の寺子屋
に管秀才ほどの器量、才気を備えた子供などいない。
さらに、首実検を行うのはかつて源蔵と共に道真に仕えていた松王丸。
松王丸は秀才の顔を知っているのだ。

しかしその日、源蔵の寺小屋へ小太郎が入門してくる。
小太郎は田舎の子供とは思えない器量を備えていた。
源蔵は偶然寺入りしたばかりの小太郎を身代りに立てることを決意するのだった。
いよいよ藤原勢とともに松王丸がやってくる。
首実験を行った松王丸は、小太郎の首を見て確かに秀才の首であると鑑定して
帰る。

計画の成就に喜ぶ源蔵のもとに、松王丸が戻ってきて、実は丞相菅原道真の跡取り
である一人息子の身代わりとして松王丸の子供の小太郎を、道真への報恩のため
差し出したことを明かすのだった。

※カメラマン:佐藤師匠
※取材協力:湖西歌舞伎保存会
Posted by 鈴木@SHOPS案内人 at 18:07│Comments(0)
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