西国巡礼の番外札所「東光山 菩提寺」

鈴木@SHOPS案内人

2025年02月19日 08:00



西国三十三所巡礼番外札所の最後は、兵庫県三田市にある「東光山 菩提寺」です。

花山法皇が隠棲したお寺であることから、一般的には「花山院」として親しまれて
います。

このお寺を開いたのは25番の播州清水寺、26番札所の一乗寺にも所縁がある法道
上人と伝えられており、この伝説的な僧侶についての興味は尽きません。

菩提寺に花山法皇が参られたのは、法皇が播州清水寺に登拝された992年のことと
伝わり、播州清水寺のお堂から、東方の山上が光り輝いて見えたため、そこにあった
寺を再興して隠棲した話が伝わっています。

隠棲された花山法皇の元には、法皇を慕って11人の女官が訪ねてきたとされますが、
彼女らは女人禁制の菩提寺境内に入ることができず、麓の集落で身を寄せ合って暮らし、
それが周辺の「尼寺(にんじ)」という名の由来となったと伝わるほか、法皇を思い
彼女らが弾いた琴の調べが山上の法皇の耳に届き、それによって法皇は女官達が訪ねて
きていることを知った、という逸話も残されています。

お寺の境内には、ご本尊を祀るものと、花山法皇を祀るものの2つの本堂があるのが
特徴です。

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