西国三十三所誕生のきっかけとなった閻魔堂by中山寺
1300年前、日本最初の巡礼である「西国三十三所観音巡礼」は、徳道上人という
僧侶が冥途で閻魔大王に出会ったことに由来するといわれています。
「生前の悪行により地獄へと堕ちるものが多い。現世に戻り、観音の教えを広め、
巡礼に導きなさい」と宝印と誓いの文書を託され、生き返った徳道上人は、閻魔大王
との約束である宝印を33寺院に配り、すべての寺院の宝印を集めると極楽浄土への
通行手形になると示されました。
徳道上人は、臨死体験から現生に戻ったあと、閻魔大王との約束を果たす為、巡礼の
教えを広めようと三十三ヶ所を探し求めたのですが、世の人々には受け入れられず、
一旦、三十三ヶ所の宝印を中山寺の石棺に納める事になりました。
中山寺には、この巡礼誕生のきっかけとなった閻魔大王を祀る「閻魔堂」があります
徳道上人が宝印を納めた石棺は今でも、中山寺の閻魔堂の裏ににあるのです。
そしてこの世で見ることができる本当の閻魔大王のお姿は、この閻魔堂に座している
方なのです。
中山寺には、閻魔大王から授けられた極楽へのパスポートがありますが、このお話は
続きます。
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